■作品名 マルジュウ ■公開日 2006年6月16日 ▼概要▼ ドッグランの連載中、次の連載作品について考えていた時の一案がコレです。 何か連ドラっぽい作品が書ければいいなとか思って脳内妄想してて、かなり連載も視野に入れてました。 でも、作品的に面白そうだったPBEと聖都に自分の脳内コンペで負けてしまい埋もれてしまったため、ネタ倉庫送りです。 所謂獣人バトル物であり、先の「絵魔」の流れを汲み、後の「バロックに抱かれて」「ラベンダーフォックス」の原点ともなってます。 でも刑事ドラマっぽく作ろうと思ったらエピソード数が結構書かなきゃいけないんで、そんな余裕ねーわな、ってのが敗因です。 でもいつか短編で書きたいなと思ってる好きな作品だったりします。 ■更新履歴 6/16 公開 ■あらすじ 今からほんの少しだけ未来の話。 その時代には獣の姿に変身できる人間、獣人が普通に生活をしていた。 獣人が何時ごろから現れ始めたのかははっきり分かっていない。 だが、獣人と普通の人間は、当初懸念されていたほどの確執無く日常に浸透していった。 しかし、獣人の中には当然犯罪に手を染めてしまう者もいる。 普通の人間よりもはるかに身体能力に優れた獣人相手に普通の警察官では手も足も出ない。 そのために特別に結成されたのが獣人を取り締まるために獣人だけで構成された捜査部門が存在する。 対獣人犯罪特別捜査課、それが通称マルジュウ(○獣)だ! 目には目、歯には歯、そして獣人には獣人! マルジュウの個性豊かな面々が今日も獣人犯罪に立ち向かう! ■獣人について 一応の定義は「獣の姿に変身できる能力を持った人間」とされている。 獣人の獣化能力が体質なのか何かの病気なのかはハッキリしていない点がある。 ただ、獣人の能力は高い確率で遺伝するため遺伝子レベルで獣人としての要素があるのではないかとされている。 獣化後の姿は一般的な獣頭人身の獣人の姿と完全な獣の姿、更には器用なものであれば一部のみ獣化なども可能。 獣化する獣の姿は殆どランダムに近いようで、例えば攻撃的だから肉食獣とは限らない。 また、獣化しても人としての意識ははっきり有り、獣の本能に負けて凶暴になるなども無い。 獣人は単に「獣化できる人間」なので獣人と人間の間で子を産むことは当然可能であり、異種の獣人同士でも可能。 ただし先述の通り、獣人の能力は高い確率で遺伝するが、遺伝しないケースもあり子が必ず獣人とは限らない。 また異種の獣人の間に子が生まれた場合もその子が両親の特徴を併せ持った子が生まれるわけではない。 (例:犬×猫だからといって犬と猫の中間の獣人は生まれない) 更に言えば、遺伝するのは「獣化する能力」であり、獣化後の姿は遺伝しないことさえ有り得る。 (例:犬×猫なのに、子が兎) 獣人は広く認知され、獣人を危険視する意見はあるものの極少数であり、一般的には友好的に受け止めている。 ■マルジュウについて 警視庁刑事部に設けられた対獣人犯罪特別捜査課のこと。 現場で活動しない管理職を除き殆どが獣人で構成されている。 設立間もないため規模は小さいが、近年凶悪化する獣人犯罪に対抗できる存在として重要視されている。 基本的には他の課との共同捜査や単独任務など与えられることが多く、組織としての動きは少ない。 人員の少なさから他の課や道府県警に出向することも多いのが拍車をかけている。 強行犯捜査の1〜3係、知能犯捜査の4・5係、窃盗犯捜査の6・7係が存在する。 刑事部の当該事件の課と共同捜査をすることも多いが、基本的には捜査官が単独で行動する。 その他獣人の能力や特色を活かし他の部(交通部や組織犯罪対策部など)に個別に出向するケースもある。 獣人捜査官は抵抗する獣人犯罪者に対してのみ鎮圧行為(つまり暴力)が許可されている。 ■登場人物 ▼2系メンバー 大日方 鏡子(おおひなた きょうこ) 主人公。24歳。巡査部長。 対獣人犯罪特別捜査課2係のメンバーで豹の獣人。 主に殺人、傷害事件の捜査に当たる。 新人である博人の指導役として彼とコンビを組むことになる。 よく言われる「姉御肌」の人物であり面倒見はいいが、僅かに自己中心的で面倒なことは他人任せにしがち。 言いたいことはズバズバ言うタイプだが、本当に言ってはいけないことは言わない最低限の常識とマナーは持つ。 準キャリア組でその若さながら実質2系のナンバー2。 獣人としての能力も警察官としての実力も共に高く信頼は厚い。 井原 博人(いはら ひろと) もう1人の主人公。20歳。巡査。 対獣人犯罪特別捜査課2係の新人メンバーで虎の獣人。 マルジュウに自ら志願し配属され鏡子とコンビを組むこととなる。 理想に燃える若き警察官で、正義感が強いが、物事に対しての考え方は時に柔軟だったり頑固だったり不安定。 そのため鏡子からからかわれたり遊ばれたりすることも多い。 鏡子には雑務を押し付けられてこき使われているが、その実力と人柄から尊敬している。 実はいいところの坊ちゃんだが、頭がちょっとアレなのでノンキャリアで入っている。 警察官としての実力は未知数だが、獣人としての能力は非常に高く将来が嘱望されている。 川久保 照正(かわくぼ てるまさ) 獣人捜査官。32歳。警部。 対獣人犯罪特別捜査課2係の係長で熊の獣人。 ノンキャリアながら優秀な実力でこの若さでこの地位にのぼりつめた叩き上げ。 バラバラの行動が多いマルジュウの面々を上手く纏め上げる。 埴生 清(はにゅう きよし) 獣人捜査官。35歳。巡査長。 対獣人犯罪特別捜査課2係のメンバーで牛の獣人。 温厚な性格で出世とは無縁だが、獣人としての能力は草食獣にもかかわらず非常に高く心身ともに頼りになる古参メンバー。 荒川 泰明(あらかわ やすあき) 獣人捜査官。27歳。巡査部長。 対獣人犯罪特別捜査課2係のメンバーで鴉の鳥人。 数の少ないとされる鳥の獣人=鳥人であり、しかも都会に溶け込みやすい鴉である事から貴重なメンバー。 主に対犯人との戦闘を得意としたほかのメンバーと違い、その特長を活かし、鴉の姿で隠密活動をすることが多い。